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校長あいさつ

2009年10月01日
「素敵な宇宙船 地球号」に乗って
 10月、とても過ごしやすい季節になってきました。しかし、今年に限ってはちょっと様相が違っています。全国的に新型インフルエンザが流行し、運動会や体育祭、或いは、修学旅行などに大きな影響が出ているからです。本校でも9月中旬から下旬にかけてインフルエンザが流行し、保護者の皆様には大変ご心配をおかけしました。現在は下火にはなっていますが、いつまた再流行するか油断はできません。学校でも細心の注意を払っていきたいと思っています。ご家庭での対策もよろしくお願いします。

 このインフルエンザに限らず、昨今、世界中で、今まで経験したことがないような大きな災害が報告されています。季節はずれの台風、集中豪雨、地震や津波、氷河の消滅・・・。日本を取り巻く、いや地球を取り巻く環境そのものが我々の想像以上に壊れて悲鳴を上げているということなのでしょうか。新型ウィルスの誕生も何らかの関係があるのかもしれません。もし、そうだとするならばその原因の多くは残念ながら私たち人間にあるのかなと考えてしまいます。

 「たった1秒の間に、世界でテニスコート20面分の天然林が消失し、中国では畳48枚分の土地が砂漠化している。地球上の生物は1時間ごとに8種が絶滅している。恐竜が絶滅して以来、最も急速な種の絶滅である。」新聞の社説に載っていた山本良一・責任編集「1秒の世界」の1節です。
 それでは、私たちはいったい何をすればいいのかと考えていた折、そのヒントが「ごみをなくすにはどうしたらよいだろう」という5年生の話し合いの中にありました。「リユース(再利用)、リデュース(廃棄物を減らす)、リサイクル(再資源化)を進める」とか「すぐに捨てずに、できるだけ長く使う」とか「無駄なものは買わない」など、子どもらしい意見がたくさん出ていました。そんな中、「私たち一人ひとりが意識をしていくことが大切」と一人の女の子が発言しました。やはり最後はそこに行き着くのだなと納得しました。一人ひとりが環境保全への意識改革をすること、そして、そのことが自分のやるべき具体的な行動へとつながっていくのだと思います。
 学校教育で更に力を入れるべき学習に、「今生きる子どもたちの次の世代に美しく豊かな環境を残すための知恵を出し合い、自ら形に表すこと」があると私は考えています。

 美しき星地球に生きてこそ、これからもずっと命は輝くのだと思います。地道に環境を守るための活動をしている人々を紹介し続けた「素敵な宇宙船、地球号」というテレビ番組が先日最終回を迎えました。でも、きっと地球号の乗組員はこれからも活動をやめることはないでしょう。
 私も小さな実践を重ねて、地球号の乗組員として胸をはれる一人になりたいと思っています。

 校長  豊田 公敏
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