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校長あいさつ

2013年01月10日
つぶやき うなずき
 新しい年、平成25年(2013年)がスタートしました。子どもたちは年頭にあたって、どのような抱負やめあてをもって登校してきたのでしょうか。機会があったら聞いてみたいと思います。
 今月は授業のことを取り上げます。「学ぶ」は「真似(まね)る」と同じ語源だそうです。これに勝手な解釈を施すと、『学ぶとは、取り入れて自分のものにすること』となります。
最近になって私が気付いたことの中に、授業中に子どもたちのつぶやきが増えてきたことがあります。その理由としては、学習ルールが身についてきたことで、先生に向かっての発表から、仲間同士での話し合いができるようになってきたこともありますが、子どもたちが仲間の発表を「きこう みよう そこから考えよう」と意識してくれている成果だと考えています。
「ぼくは・・・・・だと思います。」とか、黒板の前で「私は・・・・・これで説明するんだけど・・・。」といった仲間の発表に、「あっ、そうか。」とか、「なるほどぉ!」とか、「そう、そう。」とか、「でも・・・?」とか、一人一人がつぶやきやうなずきで反応する姿や表情がよく見られます。
私はこのことを子どもたちにこのように話しました。

 仲間の発表や説明を、ただ聞いて見ているだけ、つまり、受け止めただけで、自分の脳までつなげていない人の反応は、「ふ〜ん。」で終わりです。
 でも、仲間の発表や説明を自分の脳に取り入れ、自分の考えにつなげた人の反応の仕方は、いろいろなつぶやきになります。
 このことは皆さんが食べている給食と同じです。口に含んだ食べ物をしっかり噛んで、身体に取り入れ、そして、自分の栄養に変えることと同じです。受け止めてから「取り入れ」、そして「自分のものにする」こと。それが、「きいて みて そこから考える」ことです。そして、それができている証拠が、つぶやきやうなずきとなるのです。

 今月から来月にかけて授業参観の機会が続きます。授業中のあらわれとして「発信力」を示す発表が注目されがちですが、「受信力」としての「取り入れる」様子にも目を配ってみてください。目立たない、静かな、時には寡黙な取組ではありますが、そこには『取り入れて自分のものにしようとする』学びの姿があるはずです。
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