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校長あいさつ

2013年05月31日
本年度の重点目標「きこう みよう そこから考えよう」について
本年度の安東小学校の重点目標(合い言葉)は、「きこう みよう そこから考えよう」を継続します。そして、この重点目標の最終到達年度と位置づけました。
はじめに、「きこう みよう そこから考えよう」の趣旨についてお話しします。
(前略)目、耳、口の部品の中で「きこう みよう そこから考えよう」で取り上げられている部品は、目と耳です。もう一つの部品として口が残っていますが、この合い言葉に口を使う、「言おう」とか、「話そう」とか、「伝えよう」と言った言葉は取り上げられていません。なぜでしょう。
 それは、「きく」と「みる」は外からの声や音を「耳」で、あるいは、文字や映像を「目」で、自分の中に取り入れる行為。つまり、様々な情報の「受信」と言う点で共通しています。それに対して、「はなす」は自分から「発信」する行為です。つまり、この合い言葉には、発信も大事だが、受信する能力も高めましょうと言う意味が込められています。
安東小学校の子どもたちは、発信することが得意で、話し上手な子がたくさんいます。授業の中でも、自分の考えや思いをわかりやすく、きちんと伝え合う話し合いができます。息の長い発言や堂々とした主張など、授業での発言力の高さは安東小学校の良き伝統でもあります。皆さんも、その伝統の中で育ち、その伝統を受け継いできました。だからこそ、「発信」と対(つい)をなす「受信」も頑張ろうという合い言葉がつくられたのです。皆さん一人一人が身に付けた発信力(話す・書く・表現する等)を、より確かなものとし、値打ちのあるものにしていくためには、『受信する力』を身に付けていくことが必要なのです。〈略〉「きこう みよう そこから考えよう」は、学びの原点を教えている言葉です。(H23年度卒業文集「校長・贈る言葉」より抜粋)
そして、本年度の全校の子どもたちには、次のように伝えました。
(前略)「きいたこと」「みたこと」を自分の脳みそに取り入れていない人は、何を見ても、何を聞いても「ふーん。」で終わってしまいます。しかし、「きいたこと」「みたこと」を自分の脳みそに取り入れ、自分の考えにつなげた人は、「あっ、そうか!」とか「なるほどォ。」とか、「そうそう」とか、時には、「でもォ」とか「えーッ?」と言った、いろいろな反応がつぶやきになります。そして、「きいたこと」や「みたこと」を材料にして、自分の「考え」をもっと確かなものにしていきます。
このことは、みなさんの食事と同じです。食べ物を「口に入れた。」「かんだ。」だけでは食べたことにはなりません。口に含んだ食べ物を呑み込み、身体の中に取り入れること。それができてはじめて、食べ物はあなたの身体をつくり、あなたの健康を支える栄養となるのです。「きいたこと」「みたこと」をたくさん「取り入れ」、自分の栄養にすること。それが「そこから考えよう」の意味です。
さて、残り11ヵ月、毎日の授業の中で、しっかり、がんばって、たくさん聞きましょう。たくさん見ましょう。そして、それをじっくり考えることで、自分の栄養分として吸収していきましょう。そのことが、より確かな自分をつくっていくことにつながります。
 すでに1年生も重点目標を覚えてくれました。そして、「受信する力」に取り組んでいます。
                              〔文責=校長〕
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