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校長あいさつ

2013年10月01日
「生きる力」が求める学力
「生きる力」が求める学力

 車で見知らぬ場所に行く時、カーナビは実に便利な道具です。運転手はカーナビの指示通り忠実に運転していけば、迷うことなく目的地に到着できます。導いてくれるのは確かなのですが、指示を出す人工知能のカーナビが主人で、指示に従って運転している自分はカーナビに服従する召使いの気分になることもあるくらいです。
 カーナビがない時のドライブはと言えば、事前に道路地図で目的地や走る道路を探し、距離や時間を計算し、助手席に座る人がいる場合はその人に地図を読むナビゲター役を頼んだものです。そこまでしても、結局は道に迷い、道を尋ねながら、四苦八苦して何とか目的地に辿り着くのが関の山でした。しかし、やっとの思いで到着した時の感激は、未知の場所を探索したかのような達成感がありました。そして、迷いながら辿って来た道は決して忘れない思い出(記憶)となりました。
 学校での学習方法でも、問題解決学習とか、体験学習とか、学習の課題や問題に対して試行錯誤しながら、あるいは、五感を通して学習内容を学んでいく手法が重んじられてきました。運転で言えば、自分で地図を読みながら、尋ねながら、探しながらの、いわゆる「考えさせる」運転方法です。苦労する分、よく身に付きます。その代り、学びに時間がかかります。
 それに対して、学習内容を効率よく身に着けさせるために教師が「教える」こともあります。カーナビに似た「わかりやすさ」「間違わない」ことが安心で、簡便に思えます。しかし、カーナビに案内された道順はなかなか覚えないのと似ていて、教えられる側の子どもは受け身であり、定着を図るためには覚え方も教えたり、繰り返し練習(ドリル)したりすることが必要となります。
 どちらの方法にせよ、身につければ「学力」なのですが、学習指導要領で求められている「生きる力」につながる学力となると、学力の質が問われます。
 「1mは何cmですか?」2年生の算数の学力問題です。「100cm」と答えて○をもらう子は、自分の両手を広げて1mの長さを表わせるでしょうか。1mと1cmの長さを体得して長さをイメージできる子は、たとえ1m=100cmということを忘れても、1mと1cmの長さの対比の中から「1mは10cmでは短く、1000cmでは長すぎる。たぶん100cm。」と、知識を知恵にすることができるでしょう。
 テスト対策としての学力向上、机上の学力定着に関心が高まっているように思える昨今ですが、カーナビの画面と同じくバーチャルな情報への依存度が高まる中だからこそ、試行錯誤の経験や体験から獲得できる「生きる力」としての学力を育てていくことを、重視する必要があるのではないでしょうか。   
                         【文責=校長】

 写真:第2ステージはじめの式
     校長先生からの質問「1mってどれくらいの長さ?」
     それを18個つなぐと18m(三段跳びの記録)

写真一枚目
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写真二枚目
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